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ミミズ箱 2008年5月18日

生ゴミを自宅で処理する方法はいくつかある。自治体はゴミの減るのは大歓迎だから、生ゴミ処理の容器や器具の購入にはたいてい補助金がでる(一般論としてね。今回は関係なし)。以前、自然発酵で試みて失敗した。そのころはえひめAI-2はないし、特別な工夫もしなかったので失敗は当然。腐葉土ならぬ腐敗土ができてしまい処置に困った。

ここ数年作っている腐葉土とそこに棲息するおびただし数のミミズをみているうちに、ミミズ箱で生ゴミの処理をやってみたくなった。ミミズは一日で自分の体重の半分の生ゴミを処理するらしい。ミミズにも種類があって本当はシマミミズがいいのだそうだが、かまうまい。腐葉土を作れるミミズに生ゴミが処理できないわけがない。

例によってネットを検索するとミミズ関係のサイトがいくつもある。

こんなところを参考に、庭の鉢物の置き台になっていた収納ボックス(長さ55cm幅40cm高さ30cm)をミミズ箱に改造した。以下は報告である。

ミミズ箱の要件は3つほどある。

(1)適当な大きさと密閉度

完全にオープンだとハエやアメリカミズアブなどの昆虫が幼虫を生み付けてウジがわく。そうした昆虫が自由に出入りできないほどの密閉が必要になる。

(2)換気

ミミズも生き物だから呼吸をする。完全に密閉してはミミズも生活できない。昆虫の通過できない換気口を作る。

(3)排水

ミミズのオシッコが相当な量になるらしい。それを排水するドレインを作る。

要は密閉容器に適当なサイズの穴をあけて、そこをネットなどで塞げばよいわけだ。

おもいついたのは、水洗のタンクのストレーナーである。タンクのなかにゴミが入らないようにするために手洗いの排水口に付いていたが、ゴミが詰まってしまうし、別になくても支障はないので外して保管しておいた。サイズも網目もちょうどよさそう。

収納ボックス水洗タンクのストレーナ
マジックで穴の印を付けるドリルで穴を開ける
穴を抜く開いた
ドレイン用の底部の穴周囲に4つ、底部隅に1つの穴が開いた
圧着 接着剤だけでは反りで隙間があくこの腐葉土のなかに大量のミミズが眠っている

これで一晩おいて、接着が安定するのを待つ。ボックスにもストレーナーにも反りがあるので、圧着する必要があった。底部は2キロの鉄アレイで押さえて、側面は布団ハサミで挟んで一晩おいた。圧着の微調整が結構面倒で何度かやり直した。

ドレインの部分換気口の部分

さていよいよミミズの捕獲である。これにはいろいろテクニックがあるが、ここは正攻法で腐葉土の山を掻き崩して、でてくるミミズを捕獲する。

スコップで崩して、でてきたミミズをゴミ取りにすくう腐葉土とミミズを放り込む

はじめはなかなか苦労した。ミミズにもいろいろ個性があって、おっとりとゴミ取りに乗っているものもあり、暴れ回って飛び出してしまうものもあり、数匹すくってはボックスへ放り込んでいた。最初はスコップを使っていたが、最後は手づかみである。まあ、あまり気分のよいものではないが、手っ取り早い。

しかし、人間は学習する。ミミズは光にさらされると逃げまどい、暗いところへ入り込む習性がある。だから、下の左の写真のように少し手前に腐葉土をためておくと、すくい取ったミミズはじたばたするが、すぐにこのなかに潜り込む。お釈迦様の掌の孫悟空である。こうなると、いちいち腐葉土とボックスを往復する必要はなくなって、下の右の写真くらいをいっぺんに運べるようになる。

何匹捕れたか?このくらいいっぺんにゴミ取りに乗る
生ゴミを乗せる日陰に安置 右の皿は排水を受ける

これでミミズ箱完成。右手前が下がるように斜度を着けて設置。ドレインからの排水はミミズのオシッコなわけだが、これが結構な肥料になるという。もっとも書いていて気づいたが雨のときはこれでは流れてしまう。なにか工夫せねば。

あとは運用である。ミミズは生野菜が主食だが、タマネギと柑橘類がだめらしい。肉、魚も食べなくはないが、悪臭やウジが問題になるので、これはやめておこう。気に入っているのはコーヒーはフィルターごと放り込んでかまわないそうだ。紙はミミズの好物であるという。最後に、濡れた新聞紙で表面を覆うとあったが、それはやめておいた。まだ、それほど生ゴミも入れていないことだし。

何百匹放り込んだかしれないが、どんどん増殖して毎日体重の半分を処理してもらおう。

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