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イチリンソウ自生地 2008年6月5日

近頃、見沼下流と上流、イチリンソウ自生地、興禅院と振興センター、密藏院と自然公園などを順繰りに散歩するパターンができたようである。植物に変化があるときは、どこでも楽しい。携帯のカメラでブログなどやらないときは、百年一日のごとく見沼の同じコースを歩いてあきなかった。

だが、今日は意外に植物の収穫がなかった。そういうときは吟行である。吟行といっても、俳句や和歌をひねるほうではなく、そのてのものを暗唱しつつ歩く方である。じつは吟行とは前者のことだとばかり思っていた。最近、後者もそういうのだと友達に聞いて調べてみると、たしかに広辞苑には後者の意味が先に書いてあった。

それと、早朝5時ころに起きると、NHKで漢詩朗詠を放送している。声は吉右衛門だ。それにも刺激されて近頃携帯カメラに気を取られて忘れていた吟行が復活した。

なるべく長い方が良い。漢詩なら白楽天の長恨歌とか陶淵明の帰去来辞、万葉集なら高市の皇子の挽歌など。とくに陶淵明は、ぼくが勝手に田園三部作と名付けている「帰去来辞の序」、「帰去来辞」、「帰田園居」がいい。李白は「月下独酌」、杜甫は「茅屋為秋風所破嘆」あたりか。どれも還暦を過ぎて憶えたものだから、こんこんと湧き出がごとくに口をつくというわけにいかないが、すこしウオームアップすると滑らかになる。もっともほかの散歩人と行き違うときは、キ印と間違われても困るので口をつぐむのだが。

今朝の自生地ヤブコウジ

ヤブコウジ。自生地でいま花らしきはこれくらい。このところいつみてもこんな感じ。花期は夏だから蕾のまましばしフリーズか。

チヂミザサヤブミョウガとドクダミ

自生地の下生えには、チヂミザサ、ヤブミョウガ、ドクダミなどが多い。チヂジザサはうちの庭にも生えているが、イネ科独特の芒の先がべたついてあまり気持ちのよいものではない。いまでもときどき名前を間違えて“ネバリザサ”が頭に浮かんで困る。

ヒメシャラミツバの花
ただの道路イロハカエデの根本のコケ

園芸農家の敷地の間を通るただの道路だが、両側の植生は変化に富んで植物公園なみ。

ヘビイチゴの実スギナの朝露
  
   
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