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獅子舞とどぶろく祭 2009年11月23日

西蓮寺のイチョウの黄葉が気になるが天気がすっきりしない。午後から、国神神社の獅子舞と春日神社のどぶろく祭に行ってみることにした。

マップ

国神神社獅子舞

まずは獅子舞だ。どちらも以前、訪ねたことがあると思って油断した。潮来市内からだと一直線の分かりやすい道なのだが(途中に八代の大椎がある)、今回は背後からアクセスしたので、錯綜した田舎道に振り回されてしまった。とはいえ、おおもとは現在位置の勘違いからの迷走。ぽりぽり。

国神神社へは、さんざん周辺をうろうろして、遠くから聞こえるお囃子を頼りに、やっと辿り着くことができた。太鼓の音に気付いた地点(古宿)は、あとで調べると国神神社から直線距離で1キロだが、森に遮られて視界はない。その場所からは、いったん山を下って、広い田圃に出る。音を頼りに、田圃を横断し、行く手の別の丘陵に登ったところが国神神社だった。太鼓の音がだんだん近づいてくるとき感じた嬉しさなんて、あまり経験がない。

到着したのは獅子舞の最中。小さな境内を大勢の観客が取り囲んでいる。裏から来たので、拝殿横に浜風を着けたが、まずは正面から。

潮来市上戸(うわと)国神神社上戸獅子舞

この地の人は“うわと”ではなく“うわど”と言っているようだ。

まだ人が集まってくる道路との境が土手になっている そこから見物

石灯籠の脇に小塚があったので、そこへ陣取って拝見。ただし、逆光で遠景ばかり明るく、写真では手前が映っていなかった。補正してなんとか見えるようになった。

説明には獅子頭三体とあるので、下の写真の三人が獅子を舞っているようだ。前の2人が雌獅子、雄獅子、石灯籠に半分隠れてもう1人が中獅子か。頭がちょっと変わっている。面に冠りものを着け、それをさらに黒い布を巻いて覆っている。

神前には縄が引かれ、その両端を、この地区の長老であろう2人が握っている。ひとしきり舞った獅子は、この縄と戯れ、ついには縄を越えて、神前へ進み、そこでトンボを打って、また戻るような所作を繰り返す。拝殿正面に赤い面の神様、多分、天狗=サルタヒコが佇み、獅子らの舞を聞こし召すようである。

三体の獅子
囃子方 大小の太鼓、笛5丁

踊りが進むと、獅子は神前の縄の前にぬかずく。それを合図に、縄をもつ長老が獅子に近づき、頭の黒い布を解く。なかからぬばたまの黒い羽根の冠りものが現れる。これは斜陽に映えて美しい。そうして、さらに舞が続く。大生神社の巫女舞は古式に則り駘蕩と進行したが、こちらは拍子も調べも多様で活気がある。

拝殿前まで出御した、下の写真の神様が、この獅子舞の奉納を受けている。

獅子らの舞を聞こし召す、天狗=サルタヒコ?

獅子舞が一段落すると、神前に献備品を載せた三方が置かれ、おかめ、ひょっとこの出番だ。おかめが観客に餅を撒く。続いて、おかめ、ちょっとこの、台詞を交えた踊りになる。このとき、太鼓方は地謡のように情況を説明する文言を唱えるが、内容はよく聞き取れなかった。

最後に短い獅子舞があって、法被姿の世話人から“獅子舞は以上です”の合図で、すべてがあっけなく終了する。 

獅子舞の次に三方が出るおかめ、ひょっとこ
おかめ、ひょっとこの踊り なんだか昭和初期風?

獅子舞が終わると、サルタヒコは太鼓を伴って引き上げる。本当の神様は本殿に戻るのだろうが、ここでは神域を出て、隣の集会所へ入る。ま、これからが、地元の人たちの大宴会であろう。

流石に神さまも、面を着け高下駄では足下がおぼつかない

神、去って、ものの10分もしないうちに境内は閑散とする。おいおい、後始末はどうする? と心配になるくらいだれもいなくなってしまった。

拝殿から本殿を望むそして、だれもいなくなった

いやあ、面白かった。大生神社の巫女舞は、参列者は拝殿に、お手伝いは斎殿に、地元の人々は拝殿脇のテントにと、まるでお互い関係ないかのように時間が過ぎていったが、ここの獅子舞は踊り手、囃子方、観客に一体感があって、活気に溢れていた。獅子舞を伝承する若い人が多いからだと思われる。祭りも形だけ残るようになると先細りだが、ここは心配ないようだ。

春日神社どぶろく祭り

次に目指したのは春日神社のどぶろく祭り。県道51号へ出て、10キロほど北上する。残念ながら、着いたのが早すぎてしまって、どぶろくの振舞い酒にはありつけなかった。どぶろくが主役なだけに、日が落ちてから賑わうようだ。

行方市沼 春日神社まだいるのは関係者だけ
閑散とした境内準備が終わっていない

境内には夜店が数軒、手持ちぶさたに人待ちをしているだけで、ほとんど関係者しかいない。

宴会もこれからどぶろくの用意はできているようだが

余所者が、先頭切って、どぶろくを飲ませろともいえない。そうそうに引き上げることにした。

本日は、これまで。

  
   
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