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利根川河口堰 2011年5月15日

前回の帰りの風に懲りて、天気予報を見ると今日は午後、南風が4mとある。これに逆らうとまた同じ目にあいそうなので、それを逆手にとって行きは怖いが帰りはよいよいコースを選んだ。利根川河口堰を見に行くことにした。風の弱い午前中に向かい風をおして南に下って、風の強くなる帰りは尻に帆掛けてシュラシュシュシュとなるかどうか。それとこの河口堰の下流で利根川と常陸利根川が合流している。どんな光景か見てみたくなった。ただ、見どころはそれ以外ほとんどない。ひたすらサイクリングとなる。コースは鰐川左岸を下って、右岸を戻ることにした。利根川と常陸利根川に挟まれた地帯は旧小見川町に含まれるが、地図で見ると水鳥がクビを伸ばしたようにも見え、その嘴の先端に河口堰が位置する。

マップ 起点標高38m

(航空写真をアップすると土手や屋根に青く蛍光のように光るような部分が見える。これは、震災による補修のためブルーシートが掛けられているカ所だった。 2011/05/16)

鹿島神社の一の鳥居から鰐川左岸の堰堤道路を行く。

鹿島神社 一の鳥居
鰐川下流方向鰐川上流方向 神宮橋が見える
おびただしい鉄塔

鰐川を下り始めるとおびただしい数の鉄塔と高圧線が見えてくる。東電の鹿島火力発電所から東京方面へ送電しているのだろうか。

竿場釣り竿には無線器

この辺りの釣りは、のんびり竿を垂らすなどという風情はない。同じような竿を一人で何本も並べている。多い人は10本前後。それだけではない。釣り糸に無線センサーがついていて、釣り人は近くに停めた車で昼寝である。糸が引かれると車内でどんな音が鳴り響くのだろう。

この季節、土手にはさまざまな花が咲いていた。目立つものはすべて外来種。図鑑で調べるのにも手間が掛かる。

マンテマの仲間イヌコモチナデシコ
アカバナユウゲショウニワゼキショウ
ブタクサの群落ブタクサとオオマツヨイグサ

ブタクサは可哀想だ。ツルクキ(蔓茎)タンポポとでもするか、ははは。

ノアザミ?

アザミで夏前から咲くのはノアザミだけというが、外来種のオンパレードのなかでこれが咲いていた。正確な特徴を知らないのでどうなのか?

このコースで唯一の寺社である息栖神社の舟溜まりの前は震災で通行止めだった。震災以来、堰堤が走れなくて側道へ降りて迂回するのは日常茶飯事。今回でも数えればきりがない。

息栖神社前の土手

息栖神社のすぐ下手に小見川大橋があって、それを越えて10キロほど走ると利根川河口堰へ至る。堰の上部は県道280号になっている。まずは、あらかじめ調べておいた近くのコンビニで泡・サンドを仕入れ、堰を半分渡って、利根川と常陸利根川の中州へ向かう。中州といっても、前述の水鳥の嘴は、上流へのぼれば稲敷、竜ヶ崎、牛久へと広がる。

中州下手から見る 利根川河口堰同 常陸利根川河口堰

中州を下流へ進むと道は行き止まり、巨大な構造物が見える。歩道橋の脇に立入禁止とあるが、そのさきの跨橋に侵入を阻む柵はない。

道の行き止まりに奇っ怪な構造物構造物へ至る歩道がある

中州の先で、左常陸利根川が右利根川へ合流している。実はここを昼場に想定していたのだが、いさかか雰囲気が荒涼としている。立入禁止の跨橋を歩いて行くと、下の草地でわたしより若いほどの人がサク、サクと草刈をしていて、おびただしい数のネコがこちらを見上げる。この辺りに住み込んでいるらしい。それに、水資源機構とやらが、この近くであれするな、これするなのアナウンスを終始流して喧しい。ここを昼場にするのは諦めた。

中州先端 左常陸利根川が右利根川に合流する 中央のブロックが両河川の境界

利根川と常陸利根川のあいだを遡行しながら昼場を探した。

この辺にするか 左は利根川昼場

風が強いので利根川の土手を降りて草地で泡・サンドとする。

キバナノレンリソウチガヤの群落(この写真は鹿嶋市内)
イヌムギの群落すでに枯れたイヌムギ 秋のよう
ヘラオオバコ同左花

ところで、ここでまた浜風がパンク。それも前回の涸沼で交換した前輪の新品チューブだ。わたしは、ほとほとチューブについていないのか。もうこうなると居直りである。クギでも踏んで穴が空いたなら別だが、スローパンクというやつだから空気を補充すればある程度の距離は走れる。それにこの程度でCo2カートリッジを消費するのもシャクだ。結局、チューブ交換はしないで、途中3回のポンプアップだけで無事に家までたどり着いた。

キショウブ湿地で近寄れないがキショウブの群落

中州は小見川大橋までは舗装されていたが、その先は延々砂利道だった。車道も未舗装で農作業をのぞいてほとんど車は通らないようだ。しかし、静かなサイクリングにはもってこい。流線型のヘルメットにサングラス、ぴちぴちのパンツをはいたお兄さん達はこんな辺境?は走らないようだ。

帰りのコースは両側を大河に挟まれている。うっかり橋を見逃すと何キロ先で渡河できるかわからない。外浪逆浦は、膀胱のようなというか、カエルが手を広げたというか、コウモリが逆立ちしたというか、そんな愉快な格好をしているが、その左手の付け根を東関道が横切っている。この下に歩行者・自転車専用の通路がある。これは、利根川についても同様だ。

東関道下の歩道

今日は雑草の写真だけで終わってしまったようなサイクリングだったが、風についての作戦は奏功して、帰途は、終始まるで背中を押してもらっているように楽ちんな走りだった。前回のような疲れはまったくなく、帰りは大回りして鹿嶋市内で夕飯のおかずを買って帰った。前回同様、あまり面白いこともなかったが、気分は大分よろしい。

本日はこれまで。

  
   
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