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長崎鼻・犬吠埼 2012年6月24日

週末が梅雨の晴れ間になった。浜風の北限(ひたち海浜公園)と西限(土浦)はきわめた。東限は2キロ先の太平洋で、これは動かしがたい。残るは南限だということで、今日は犬吠埼を目指す。地図を見ると犬吠埼の南に、犬吠よりもっと海に突き出している地形があり、「長崎鼻」とある。じゃあ、ここで昼飯を食うこにしよう。

マップ(始点標高38m)

Googleマップの検索であれこれルートを吟味して、鰐川→常陸利根川→利根川の堰堤道路を走って銚子大橋まで行ってみることにした。堰堤道路が寸断されていることはうんざりするほど経験しているが、南の方は修復も進んでいるだろうと思ったのだ。だか、これは甘かった。神宮橋の先で、鰐川の堰堤へ出ようとしたところ、あるべき鹿嶋神宮の一の鳥居がない。無論、本宮の鳥居同様、震災で倒れたのだろう。

あっ、鹿嶋神宮の一ノ鳥居がない

しかたがないので、コースを大きく海側に振って国道124号へ出てしばらく走る。途中から、常陸利根川沿いに戻り、なるべく車の通りの少ない道を選んで走った。走れるところは堰堤を走ったが、復旧情況は北部とほとんど変わらなかった。

途中、ちらっと「銚子大橋は震災で通行止め」の看板を見かけた。まさかとはおもったが、もし本当だとすると、あそこまで行って渡れないとなれば、今日の計画は諦めざるをえなくなる。それならば、手前の利根かもめ大橋で渡っておくしかない。この道路は有料道路だが、軽車両は20円とある。自転車は軽車両だと思って入ったが、歩行者と自転車はタダだった。有料道路とあってか歩道はたっぷり幅があって、路面も滑り止めの工夫がある。

利根かもめ大橋(振り返って)歩道も広い

予定外の利根川右岸沿いの道路を走って銚子市内へ。追い風だったせいもあって、予想外に早く銚子の駅に着いた。この駅は目的には入っていないが、雰囲気が好きなので寄ってみた。

銚子駅

駅の裏側から銚子の丘陵地帯を乗り越して海へ向かう。多分、銚子の最高地点に、地球の丸く見える丘展望館がある。しかし、入館料300円というのでパス。天然の景観を見せるのに金を取る理由が理解できない。とはいいながら、以前来たときは独りではなかったので、しぶしぶ払って入ったのだが、すっかり忘れていた。ここからの景色を見たことがなければ、お勧めする。ははは。

今回は寄らなかったが、この丘の麓に渡海神社がある。ここの社叢の天然林は見応えがある。こんなとこやめて、あっちにすればよかったと後悔。

地球の丸く見える丘展望館展望館近くで撮った海の眺め

銚子電鉄外川駅

この最高地点から海へ向かって降りて行くと、途中に銚子電鉄の終点外川駅がある。ボランティアで駅の掃除をしているオジサンが、地球の丸く見える丘展望館行ったか?、あそこにはいろんな面白い展示があると話しかけてくる。入場料取るので入らなかったと返事をしたら、絶句してしまった。気の毒なことをした。

銚子電鉄の終点外川駅動くのかな?
那珂湊駅にくらべるとダイヤがみっしり

外川駅近くのローカルのスーパーで昼のサンドと泡を仕入れてさらに海辺へ降る。

長崎鼻

防波堤の突端近くに海へ降りる階段があったので、浜風を止めて浜へ降りた。大勢のひとが干上がった広い磯でかがみ込んで何かをしている。海藻採りかと思って、通りがかりの地元のひとに訊いてみたらアサリだそうだ。磯といっても砂浜を小岩が覆っているので、それをどけるとアサリが採れるという。ハイシーズンは連休のころだが、いまでも結構なひとが集まっている。昼が終わって帰るころにはだぶ人数が増えていた。

長崎鼻点々と白く見えるのはアサリ採りのひと

7時過ぎに家を出て11時前に着いた。思ったよりのんびりできる。防波堤の隅に風除けにちょうどよい草地があったので、そこを今日の昼場とする。

昼場Reach Goal!

予定コースから大幅に外れてしまったのでGPSナビは銚子駅以降しか使わなかったが、設定した目的地に到達したので「Reach Goal!」のメッセージが出ていた。

浜辺にゴミが多いのが気になるが広々とした海を前にしたビールはなんともいえない。ローカルのサンドは山崎パン製で問題外だったが、おかずの鶏の唐揚げとメンチカツは美味かった。

食後に目の前に見える白い塔まで歩いてみた。

ソナレムグラ(磯馴葎)タイトゴメ
テリハノイバラ???
ハマダイコン

海岸にはこんなものが打ち上げられていた。

ヤシの実???

白い塔が何なのか近寄ってみたが、案内板も銘板もなかった。後で調べると、「長崎鼻一ノ島照射灯」だった。好き人はいるもので、ここに解説がある。

長崎鼻一ノ島照射灯長崎鼻の先端部方向

犬吠埼

ここまでくると、あそこに見える犬吠埼までいかずばなるまい。小学校の遠足以来、何度訪ねたことか。

長崎鼻から犬吠埼を見る
犬吠埼灯台犬吠埼の先端

震災のせいか台風の被害か、ベニヤ板を打ち付けて閉鎖されたままの土産物店があって、以前来たときよりさびれた感じがする。

裏から君ヶ浜方向

灯台周囲の歩道を一巡して帰途に着く。

飯沼観音

帰りは銚子電鉄寄りの道路を走って飯沼観音を目指した。この観音さんは、わたしの趣味ではパスとなるのだが、我が家のすぐ先を走っている細い道が実は「飯沼街道」といい、水戸からここへの参拝道なのだ。東京辺りなら大山街道に相当する。だからまあ、ご挨拶というわけ。

飯沼観音境内

このお寺、境内に寺院関係の人影ない。しかし、御札や線香などの集金装置だけは働く仕組みになっている。寺社自動化が進んでいるといおうか。

本殿内陣

境内に珍しいイチョウがあった。幹の途中からマサキが寄生しているのだ。

イチョウの木に……マサキが寄生している

帰途は銚子大橋を渡る。さきほどの”通行止め”は嘘だったが、震災の修復はまだ終わっていなかった。修復工事で車道はぎりぎりまで制限され自転車が並走する余地はない。左車線をひやひやしながら走ったが、反対側にある歩道も途中に”通行止め”とあったりして、まともに通過できるのかわからない。資金の潤沢な国交省も被害が東日本全体に及んで細部まで手が回らないようだ。

波崎の大タブ(神善寺)

橋を渡ると「波崎の大タブ」が気になってきた。利根川沿いに戻る予定を変更して、神善寺へ寄った。

神善寺門前のタブノキ

やはりなあ、「府馬の大楠」と双璧だね。問答無用のこの迫力。

再見した大タブに満足して、国道124号へ戻るつもりだったが、適当な見当で田舎道へ入りこんだために、わけがわからなくなって散々な目に遭った。迷走を繰り返し、なんとか国道へ戻る。ログを見るとまるで反対に何キロも進んでいるのがよくわかる。地図を出して頭を冷やせばいいのだが、面倒になって走り回ってしまうのだ。

息栖神社

もとの計画どおり利根川沿いの地方道へ戻って走り出すと、今度は息栖神社が気になりだした。やはりここも寄っておこう。社屋がコンクリート製ということを除けば、文句なしの神社だ。

息栖神社
夏の大祓 茅の輪 鉄パイプはいただけないな

あとはひたすら北上する。途中、通販で有名な自転車専門店が124号沿いにショップを開いたというので、寄ってみた。浜風の部品の大半はこの店の通販で取り寄せた。しかし、いささか失望。自転車の数こそ揃えているが平凡で、部品関係はホームセンターに毛の生えたほど。がっかりして店を出て少し走ると、また別の自転車専門店ができていた。こちらはまだ開店3日目で、スキー屋さんの出した自転車専門店だが、こちらのほうが自転車の車種(グレードも含め)も部品の品揃えも遙かに専門的だった。資本力の差であろうか。

なおこの辺りの124号は車道は狭くて自転車は走れず、歩道も補修中で凸凹。自転車にとっては最悪だった。

というわけで、先月来3回目の100キロランも無事終了。3度目ともなると身体も脚も馴れてくるのか、さしたる疲れも残らず、平均速度も上がっていた。歳は取っても多少の進化?はあるのだ。ははは。

本日はこれまで。

  
   
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