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鹿島海岸・一の鳥居 2013年5月18日

タイヤ更新を機に浜風で長く走ってみたくなったが、ぱっと思いつく場所がない。そういえば大震災以後、鹿島海岸の南方面をまだ見ていないと考えて、鹿島漁港まで海岸沿いに行ってみることにした。防波堤の内側に道が付けられているので、そこを走るのだが、堰堤そのものが断続的であり、砂に埋もれている部分があるので、そこは浜風を押して歩くことになる。

マップ

家から東進してすぐに海岸へ下った。復旧したばかりの堰堤はコンクリートも真新しい。

北方面南方面

しかし、快適な道は長く続かない。

ありゃ、なくなっちゃった

ハマヒルガオがちょうど見頃だった。

ハマヒルガオ 
ハマヒルガオの群落

色や形が似ているので最初は気付かなかったが、ヒルザキツキミソウの群落も点在する。道ばたでもよく見かけるが、砂浜まで入りこんでいるとは知らなかった。好きな花だが外来種だけに少し複雑な気分。

こちらはヒルザキツキミソウ
ずーっとこうだと楽なんだが
ハマエンドウ
トベラコヒルガオ
コウボウムギハマベンケイソウ
スイカズラ(忍冬、キンギンボク)チガヤの花 穂になると目立つが
ありゃあ、こんどは長そう

この海岸は数キロおきにヘッドランドが海に突き出しているが、そのなかに唯一、銅像の建っているのがここ。「はまなすの精」だそうだ。

今日の波はサーファー向き?「はまなすの精」

工業地帯の風車が近くなってくると、海岸へのアクセスも整備され、サーファーの密度も高まってくる。

砂浜の最後は海水浴場。大震災前に来たときはよく整備されていたのだが、いまは荒れ果てている。復旧もここまでは手が回らないのだろう。

荒廃した海水浴場砂に埋もれて

海水浴場の南端に鹿島漁港が位置する。最近は漁師さんも土日は休漁だから、場内は閑散としている。

鹿島漁港

鹿島海岸はここでおしまい。鹿島漁港から南は鹿島工業地帯になる。恐らく昔は銚子まで延々と砂浜が続いていたのだろうが、その砂浜に巨大な人工施設である鹿島港がY字状に穿たれた。自転車でこの港の外周を辿ると、おそらく半日を要する。味気なくて食指は動かないが、延べなら80%くらいは浜風でトレースしているだろう。ただし、周辺は大きな工場が密集しているので、港に沿って走ることはできない。船舶が着岸する荷卸し用の埠頭が工場の敷地となっているので、一般人は立ち入れないのだ。

鹿島漁港から港公園へ移動するつもりだが、ここからの距離がが長い。鹿島港の北端はほとんどが新日鉄住金の鹿島製鉄所とその周辺の工場で占められているので、鹿島港の中央(Y字の分岐点)にある港公園まではそれらをすべて迂回する必要がある。

漁港から港公園

工業地帯の殺風景な道路を、えっちらえっちら浜風を漕いで港公園にたどり着いた。実はひさしぶりに遊覧船で港内を一周するつもりだった。10時半に着いたが出港は1時半。船着き場の食堂で昼食がてら時間をつぶすつもりだったが甘かった。12時半から開く切符売り場に売店はあるが食堂はない。売店にカップラーメンが置いてある所を見ると、食堂をあてにして来る人が多いのだろう。公園を一巡してみたが売店もレストランも、なーーんもない。工業地帯のど真ん中だからコンビニもない。時間はあるから外食店の並ぶ国道まで往復することは可能だが、あの味気ない道路を3度も通る気にはなれず、遊覧船はあきらめることにした。

工場地帯を脱出。途中の国道沿いのスポーツ店で買い物をして、コンビニで泡とサンドを仕入れて鰐川に向かった。鹿島海岸を南下するときは終始強い向かい風だったが、鰐川の堰堤にでると今度は順風で尻に帆かけて……となる。自転車で走っていて無風になるのだから、相当な南風だ。土手で昼にするには風が強すぎるので、陸側に掘り込まれてた船溜まりを昼場とした。買い物でうろうろして1時近かったので、泡とサンドの美味かったこと。風は強いが暑くも寒くもない快適なお昼となった。国道に軒を連ねていた外食店を我慢したかいがあった。

鰐川の船溜まり 川は土手の向こうプシュっとゴクリ

鹿島神宮が鰐川(北浦)沿いの「一の鳥居」が老朽化したために再建し、6月1日に竣工するとニュースに流れた。鰐川へ出たのは、その工事の様子を見ておきたかったからだ。昼場近くの土手からも大きなクレーンと鳥居らしき朱色の建造物が遠望できる。

はるかに工事用のクレーンだんだん近づく

巨大な鳥居は鉄管の躯体を組み合わせて色を塗ったのだろう。工事中のせいで、さながらツイン・ロケットの発射塔のようで、あまり宗教的な意味あいは感じないが、まあ復興はめでたい。

工事中の一の鳥居 笠木の上に作業者が

これまで一の鳥居は陸上にあったが、本来は北浦の湖中に建っていたそうで、それに倣ったという。旧鳥居との位置関係を示すために、次に以前の写真を載せる。

旧鳥居との位置関係
以前の鳥居 2011年5月15日2012年6月24日

この鳥居の前の道を鹿島神宮方向へたどってみる。途中の交通頻繁な車道を横断する苦労はあるが、そのまま道なりに鎌足神社と根本寺の間を抜けて鹿島神宮の正面へ行き着くことができた。これが一の鳥居からの昔の参道だったのだろうと、納得した。

木造で再建される予定の神宮正面の大鳥居跡(神灯の奥)

震災前の大鳥居は石造だったが、来年、境内の杉の木を使って木造で再建されるそうだ。

新タイヤであちこち試走ができた。砂浜だけはどうにもならないが、舗装道路も畦道も快適だった。多少グレードが上がったせいか、軽くてしなやかという印象。次はどこまで漕ぐか悩ましい。

本日はこれまで。

  
   
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