道草Web

昨日の朝日の埼玉版に、安行の興禅寺のハナモクレンが見頃だとあったので、午後遅く自転車ででかけた。ハナモクレンという植物名はないが、ハクモクレンを習慣的にそう呼んでいるようだ。

興禅寺は、名前からして禅宗とは思ったが、曹洞宗の寺だった。寺の近くのバス停には、ハイキング姿の年配の男女が大勢列んでいた。参拝を済ませたあとのようで、遅めに出かけたのは正解だったか。彼岸の中日とあって、小さなお寺は賑わっていた。目的の木は、なかなか風格のある枝ぶりのよいハクモクレンの古木だった。いままさに満開。 まさに見頃だった。

この寺はちょうど崖線のきわにあり、寺の裏側の斜面が保護林になっている。斜面林はよく手入れされている。林間をくだると湧水と弁天があり、湿地帯には立派な木道が設置されている。木道に面して、十三石仏が祀ってある。地形が三鷹のハケの道に似ているが、あのよう な小川はない(実は崖線にそって川はあるが、少し離れていて下水道化されている)。

安行には、安行桜という特産の桜がある。興禅寺の周囲にもあるのが、少し離れた密蔵院が安行桜の本場だ。そこの檀家のひとがソメイヨシノを改良して、早咲きの色の濃い品種を作り出したのだそうである。この周囲は植木の安行の中心地だから、なるほどと思わせる。

密蔵院も行ったことがなかったので、ついでにいってみた。こちらは真言宗の寺だが、境内は予想外の規模だった。参道が安行桜の並木になっていて、いま真っ盛り。彼岸の人出もあって、華やいだ雰囲気が横溢していた。

写真はないので、よそさまの報告を拝借しよう。

http://www.sakuratabi.tv/tabi/05/050327/050327.htm

お寺は繁盛している。多数のお堂や多目的ホールのようなものまであり、背後に広い墓園がある。境内は隅々まで手入れが行き届き、樹齢五百年を越えるツゲとか、三百年を越えるヒイラギなどがあって、古刹を思わせる。珍しかったのは、普通、ヒイラギは古くなると葉の棘がなくなって丸くなるのだが、この木は見た限りの葉はトゲトゲしていた。

このあとついでに赤山城址(関東郡代伊奈氏の陣屋跡)まで訪ねようと思っていたが、時間切れだった。


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