OJerBlog
 
茨城空港再訪 2011年2月20日

空はどんよりとして風が強い。昨日はたっぷり散歩したので、どうするか迷ったが、思いきって茨城空港を“お上りさん”することにした。開港直前に訪れているが建物のなかは見ていない。再訪の第一目標は、ご近所ブログのSさんが空港の売店に出品したという四ツ葉のクローバーを拝見することである。

前回は自衛隊百里基地を一巡したついでに見たのだが、今回はなるべく交通のない経路を選びつつ空港への最短距離を計画した。このルートのポイントは2つある。ひとつは、北浦から武田川沿いの堰堤を遡行して化蘇沼神社へ至ること。それから小美玉の広大な農業地帯をほぼ直線的につっきって梶無川へ合流する。つぎに、そこから梶無川の堰堤を遡行して空港を目指すのである。2つの川を結んではたして空港にたどり着けるか。

面白かったのは、梶無川堰堤への合流地点が、カッパ伝説の手奪橋となることだった。つまり、梶無川のところは、一部だけだが前回とは逆に遡行することになる。

マップ 補正 +約30m

覚悟はしていたが北風がきつい。北浦右岸を遡行するときにはうんざりするほどだったが、武田川へ入ると風は止んで身体も温まり。俄然、やる気が起きてきた。

武田川この堰堤を進み右手の丘を越える

以前の浜風のタイヤだと頭痛がしそうな堰堤道路だがいまは大丈夫。ごつごつした路面を走るのは快適とはいえないが、自動車に怯えて車道の隅を走るよりはるかによい。しばらく川沿いに進んで右手の丘を越えて化蘇沼へ抜けるつもりだったが、その乗越の道が見つからない。どうしても農家の庭先に入りこんでしまう。入るやいなや、猛烈なワン公の咆吼攻めにあうのである。いまやナビには相当な信頼をおいているから何度となくいきつもどりつしたが、ついに道は見つからなかった。しかたなく、地図で見当をつけて迂回する。悪いこともあれば、良いこともある。迂回の途中で、ひなびたお堂と自性寺という古刹に遭遇できた。

お堂

…………としか言いようがない。丘の途中にあって、説明も何もない。

道路から階段を上がるお堂内部
お堂裏の如意輪菩薩像お堂よりの眺め

自性寺

お堂から少し進んだだけだが、すぐに道路脇から林の中を上る参道が見えた。一見、大きなお寺のようだ。

 

林に閉ざされたような参道を上ってみた。

参道(この写真は下り)なんと意外なお出迎え

あまり人も通っていない。かつてはこの辺りの中心的なお寺もいまは寂れ……とかってに思いながら長い参道を上り詰めると、ありゃりゃ。なんと山門に頭を突っ込んで、車のお出迎えである。これにはいささか落胆。最近の寺社ではどこもそうだが、本堂までの車道が別につけられていて、昔からの参道が廃れてしまったのだ。

カヤの古木と鐘楼自性寺

化蘇沼神社の鳥居からは延々と耕地や野原を横切って走る。ときに、こんな光景が。

トラクターの墓場

旧鹿島鉄道榎本駅跡

少し人家が多くなってきたところで、懐かしの旧鹿島鉄道廃線に遭遇。道路からは大分離れていたが、ホーム跡が見えたので行ってみた。

300mほど先にホーム跡

レールはすでに撤去され、砕石の凹凸が続く軌道跡は歩きにくい。

鉾田方面から玉造方面から

榎本からほぼ直線的に北西に進み、丘陵地帯を降りきると、梶無川の手奪橋へ出る。あとは空港間近までこの川の堰堤を進む。MTB浜風ならではコースとなる。空港までの経路探索は、梶無川という明瞭な指針があるので思ったほど迷う余地はなかった。また、間違えればすぐに川が見えなくなるのでそれと気づく。

茨城空港

空港近くまで来て県道380号へ合流する。地図上、県道へ出ずに空港近くまで行ける農道はあったが、詰めの部分が立体交差で空港のアクセス道路へ抜けられそうになかった。空港の近くまで来てみると、少し手前に空港側への分岐があったので、様子を見るために入ってみた。やはりすぐに農道が合流していた。合流の先には、池を中心にした公園が整備されていて空港に隣接している。その道は公園を抜けて先へ伸びている。そのまま進むと、アクセス道路をアンダーパスで抜けてしまい、やはり空港へは抜けられなかった。戻るのもシャクだから、浜風を担いでアクセス道路の土手をよじ上ったが、さきほどの公園まで戻れば、公園経由で空港へ入り込めそうだと思われた(2011/02/22 地図を改めて眺めてみるとアンダーパスを抜けて右から大きく回り込めばアクセス道路へ出られそうだ)。

茨城空港周辺

家を8時半ころに出て、空港にたどり着いたのは昼を回っていた。前回とは打って変わり駐車場に車があふれ、空港玄関は交通整理まで出て喉を枯らしている。

茨城空港

玄関を入ると右側は地元産品の出店が並び見物客が溢れている。

1階 右翼

玄関の左側が客扱いのエリアになっているが、こちらは閑散としている。時刻表を見ると出発が札幌とソウルへそれぞれ2便ずつあるが、そのくらいではカウンターに列ができことにはなるまい。

搭乗カウンター出発口

玄関正面のエスカレーターで2階にあがる。ここにも地元特産の土産コーナーと自衛隊の広報コーナーがあって、レジには長い待ち行列ができていた。2回ほどまわって四ツ葉のクローバーを探したがついに見つけることはできなかった。

ここにもなかった

送迎デッキへも出てみた。1台でも航空機が駐まっていると空港のかっこうはつく。

送迎デッキ乗客を待つ旅客機

この送迎デッキ、面白いのは、自分の正面は普通の透明なガラスになるが、少し斜めになると曇りガラスになって景色が見えない。なぜそんな必要があるかわからないが。

2階から駐車場方面 正面の土手が昼場になった

雑踏する食堂で列をなして食券を買い、そそくさと食事をするなどは、もっとも不得意とするところだ。1階に降りて、外にもたくさん出ている出店を一巡し、列の出来ていないお弁当コーナーで写真の寿司飯を買って表へでる。泡は2階の売店で並ばないと買えないので諦めた。

IBARAKIの“R”が今日の昼場小美玉製のお弁当 1000円なり

駐車場の反対側の土手が今日の昼場。日射しはなくやや風があって寒々しいが、雑踏よりはこちらを取る。浜風の昼はサンドと泡と決まっているので、今日は異例。待たないで買えるという条件だけで買ったお弁当だったが、なかなかよかった。レンコンのはさみ揚げ、ワカサギのフライ、サツマイモの煮付けなどいずれも地産品のおかずは美味かった。イクラは味わいは薄かったが、まあ彩りであろう。

帰りはさきほどの偵察通り、公園を抜けて農道を走った。まさに浜風向きの小道だ。往路に走らなかったのが悔やまれるほど。

まさに浜風向きの小道農道脇の石像群

武田川方面からの入口がわからなかった道は化蘇沼神社へ抜けているはず。帰途、化蘇沼神社の近くで、その出口とおぼしき畦道を見つけて逆行してみた。が、やはり行き止まりで、畑の端で森のなかに消えていた。少し戻って途中の分岐を辿って降ると、結局、自性寺の脇へ出て、同じ道を戻ることになった。ちょうど、さきほど道を失ったところで地元の人が仕事をしていたのでたずねてみた。やはり、昔は化蘇沼へ抜ける細道があったそうだが、いまは廃道になっているとのこと。これで気がすんだ。ははは。

ダートで健闘のあと泥よけとタイヤの間に泥が詰まっている

家へ帰り着いたのは4時半近かった。梶無川のダートで健闘した浜風はタイヤと泥よけの間にたっぷり泥が詰まっていた。水道で流してやったのはいうまでもない。

本日はこれまで。

  
   
現在の閲覧者数:
inserted by FC2 system